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のぼりです


【教養

新春を迎え皆様のご健勝とご多幸をお祈りいたします。


「のぼかん」も19年目の活動に入り、その歩みは変わらずゆっくりでも、講師各位や取り巻く生徒

さんやそのすべての家族の方々、更にここまでご縁を頂いた多くの「のぼかんファン」の皆様の、

今年一年の安寧を祈念いたします。


時は流れて年々にその変わりようは、振り返れるとともに目の当たりにも出来、そこにしばしの想

いも渦巻きます。

子の成長ならばゆっくり頑張れとそっとその背中を励まし、そこにあるであろう親とて立ち入れぬ

子のみの試練の世界も、立ち向かい越えねばならぬ本人の苦しみも辛さも、どうか軽くで済みま

すようにと心で手を合わせるしかならず。

他に目を向ければ会う顔ぶれに見知らぬものの増えた恒例の会にも、勢いの塊と加齢による倦

んだ空気の混ざりに、年の始めに限り感じる不思議な胸の騒めきがある。


社会においては新元号の御制定を迎えるとともに、世間が組織が学校が個人が、何かしら変わ

るであろう、微塵も変わらぬであろうという不思議な予感の去来の内があり、不確定な希望や期

待や未知への畏れが、さざ波の如く入れ混じり、人の常とするとにかくその時を日を迎えてみねば

始まらぬ事への、微妙な焦りと苛立ちを腹に収める。

どんなに慌しき時代となっても、年の始めの一瞬の静寂さは人の胸にあり、来し方を振り返り歩み

ようを思い、また一歩ずつの日々への確認に戻る。


若き頃よりとにかく一足飛びの変化をと期待しては空回りを続け、その空回りには代償の付く事を

学び立ち向かい、そこで転がっては立つしかない厳しさや、他の選択の無さの世間の冷徹さを知

っては踠きながらも、また教えられ頷く。

やっと余齢を感ずるようになった頃、なるべくしてなる事の理由も意味もなんとなく解り、一人ごち

る度に納得も虚しさまでをも涌き出でるのは、これまた如何にと新たな疑問や感情の出現に、や

れやれの苦笑も混じる。

我が意に沿い生きる事は当然として、所詮は狭く偏りだらけにもがく現実に対して、他に学ぶ他よ

り教えられる世界の存在は人の世の大きな頼りとあり、そこを通して生き易さや心の現実を見据

えたりその軽重が励みとも戒めともなると知る事になる。


世は安易な正解不正解、善悪の判断を示すなら、その根拠を知らさねばならぬ時代となり、無論

根拠の更にまたその根拠の存在も明らかにせねば受け入れてもらえぬこととなって来ている。

ただの私見や受け売りの言葉などはその情愛として用いるには構わないが、人の先に立ったり

金銭として対価を求める立ち位置なら、当然そこの壁を越えねばその資格は認められぬ事となる。


それを『理論』の意義という。

事の起こりやその理屈を示し、その主張に皆がひとまずは同意とするものを『理論』と言う。

その公平性、透明性の前提に重ね得るものは、人が手に取り胸に入れて自然とあるわけで、そこ

より自分の意見とする事や考えの発露には他は安心もし確信とできれば、尊敬をも間違いなく抱

けるのである。

これからは傑出した者を待望するような時代ではなく、個性を理解し納得した上での他への尊敬

の度合いをいかに高めるかへの挑戦こそが、様々な課題や事案の解決に向けての根本と必ずな

る。


法や理屈を盾にしての善悪の追及よりもっと高度な思考世界の開拓にこそ、全地球的な諸問題

への取組みの意義も必然も見るはずである。

数年後からか数十年後からなのかわからなねど、必ずそうなる。

これは「のぼかん」を見出した時感じたその将来の姿と、今現在のありようと変わらぬ事の確信を

根拠とする。

これからは理をもって考え生き、理を根拠に知り納得していく。

人が理解し合い尊敬し合ってのみにこの未来はあり、そこにこれまでもがき苦しんで来た人々の

本来のあるべき素直な姿があるはずだ。


ここに至れる過程に「教養」が常に添う。これは日々に必死に向き合い生きるからこそ求める学び

に出会う成果でもあり、学歴でもその出自にも経歴にも囚われぬ、その人の生き様の真剣さにこ

そ得るもので、その事は我が身を知り、人を知り、世を知ることに他ならず、決してこの世が人の

権欲やいい加減さに惑わされる為のものではなく、人の尊厳を真っ当に考えてこその森羅万象

の意義や理解にも近づける学びと位置づけられる。


これからの子どもや若者は大事にしよう。

その背に触れしっかり励ましては、正解不正解を押し付けるより、事の善悪を強調するより、生き

る勇気を持つことの、生きる全てが学びであることの自然さをまずは教えよう。

そして我々大人がその先をきちんと歩き、その背を見せつけて行こう。

不器用でも不細工でもとにかくその背を見せれば、子らは間違いなく学び超えていく。



平成元年の暮れに故郷を離れた。

そこから「のぼかん」の研究が始まり、西暦2000年に「のぼかん」を立ち上げた。

平成の終わりとともに一つの区切りを準備して次の「のぼかん」が始まります。


本年も変わらず基本たる「字の理論」を元に、元気な一年のご活躍を期待しています。

そしてたくさんの学びを得ていただきますよう祈っています。


上 海州



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